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ムービー43

ベン・アフレックが主演で、オルガ・キュリレンコ、レイチェル・マクアダムス、
ハビエル・バルデムが共演の『トゥ・ザ・ワンダー』だけど、
豪華俳優の共演なので気になってましたが、監督がテレンス・マリックなので迷いました。
マリック監督の前作、ブラピ、ショーン・ペンを主演の『ツリー・オブ・ライフ』は、
全く意味不明な内容で、生涯ワースト10に入る退屈な作品でした。
観た当時は「コイツの映画は一生観ないでおこう」と思ったほどです。
マリック監督は巨匠なんて呼ばれてますが、ボクは彼の才能にはかなり懐疑的です。
でもベン・アフレックの主演作なら是非観ておきたいという気持ちもあって、
かなり悩んだんですが、マリック監督の苦手意識の方が勝り、結局スルーしました。
地雷の可能性が高いものをあえて踏みに行くことはないですもんね。
実際に観た人の話では、かなり意味不明な作品だったみたいで、スルーして正解でした。

ということで、今日は地雷とわかっていながらあえて踏んでみた作品の感想です。

ムービー43
Movie 43

2013年8月10日日本公開。
ハリウッド大物スター豪華共演したお下劣コメディ。

脚本家のチャーリー(デニス・クエイド)は、ハリウッドの大物プロデューサー(グレッグ・キニア)のオフィスに乗り込み、自分の映画企画を何とか売り込もうとしていた。彼がうれしそうにまくしたてる驚きの内容に、経験豊富なプロデューサーは……。一方、ベス(ケイト・ウィンスレット)は、友人の勧めでミスターH(ヒュー・ジャックマン)とのデートに出掛ける。(シネマトゥデイより)



「豪華キャストを無駄遣い」「全米ドン引き」「映画史上かつてない酷評」など、
自虐的すぎる宣伝文句で日本公開された本作ですが、
中でも「映画評論の最大サイトで、満足度、脅威の4%を記録」という文句は衝撃的です。
たしか同サイトでは『ジャックとジル』が3%という記録を叩き出してましたが、
『ジャックとジル』はラジー賞全部門制覇したほどの歴史的駄作ですから、
満足度一桁というのは狙ってもなかなか取れるものではないです。
「そこまで酷いなんて逆に観てみたい」という客の心理を煽る宣伝でしょうが、
そんなマゾい人はなかなかいないようで、客席はガラガラでした。
やっぱり普通の人は同じ料金払うなら満足度の高い映画を観たいですよね。
特に今なんてサマーシーズンでいい意味で話題の超大作が沢山ある時期だし。
ボクも先に超大作を一通り観て、目ぼしい映画がなくなってから本作に挑みましたが、
週に1本しか映画を観に行けない状況なら本作は絶対選びません。
セルフネガティブキャンペーンは奇抜な宣伝方法で印象には残るものの、
結果には繋がり難く、あまりいい宣伝方法ではないようです。

それに「満足度4%」という表現も問題があると思います。
満足度と言ってしまうと100点満点中4点の作品のように思われますが、
そのレイティングをした映画評論サイト「ロッテン・トマト」のでは、
75件の批評家レビューのうち、好意的なものが4%しかなかったということで、
表現としては満足度ではなく、支持率というべきでしょう。
つまりあなたが好意的な4%に入る可能性もあるということです。
いや、批評家は一般人の感性とズレているので、一般人の支持率はもっと高いかも。
現に本作は全米初登場7位を記録し、全世界で3000万ドルも稼いでいます。
信頼感のある「ぴあ初日満足度ランキング」でも、まさかの80.8%を記録し、
ブラピ主演の超大作『ワールド・ウォーZ』よりも高い数字です。
なので「満足度4%」を真に受け、観に行かないのは勿体ないと思うんですよね。
もちろんかなり危険な賭けではありますが、ある程度覚悟して臨めば、
もし宣伝通りの作品だと思っても、ダメージは少ないはずです。

斯く言うボクの本作の評価ですが、それなりに楽しめたので悪くはないです。
ボクにとって最悪な作品とは、退屈な作品のことですが、
本作は少なくとも退屈するようなことはありません。
豪華キャストが続々出てくるし、オムニバスなので物語もコロコロ変わるので、
退屈する暇はなく、最後まで楽しめます。
しかし下品な下ネタだらけなので、人にオススメはできないし、
玉石混淆が運命のオムニバスですが、その中に1本だけどうにも不愉快なものがあります。
とりあえず全エピソードを1本ずつ、本数が多いので短めに感想を書きたいと思います。

「The Pitch」
本作の枠物語的なエピソードです。
ある脚本家が、映画プロデューサーのもとに自作の脚本を持ち込み、
自信満々に披露するのですが、その内容がことごとく酷いもので…。
プロデューサーは呆れて追いかえそうとしますが、脚本家に銃を突きつけられ、
仕方なく上司に掛け合うことになるが、上司に辛くあしらわれた彼は、
復讐のためにその酷い脚本を承認してしまう、という話です。
その脚本家が持ち込んだ脚本の数々が、本作の他のエピソードという形式になっています。
実は本作には2種類あるみたいで、イギリスやオランダ公開版は違う枠物語だそうです。
日本は全米公開版と同じバージョンですが、英蘭版も気になりますね。

「The Catch」
脚本家が初めに披露する物語で、彼曰く『ヘルプ』のような心温まるコメディですが…。
ベスは友人の勧めでデービスとブラインドデート(初対面デート)するのですが、
レストランでスカーフを外した彼の喉元には、睾丸のようなものがぶら下がっており、
彼女は驚きますが、店員や客は普通に接しており…、という話です。
たまたま睾丸みたいに2個あるコブみたいなものかなと思ったのですが、
寒いと縮みあがるし、何かにぶつかると痛いみたいで、やっぱり睾丸で間違いなさそう。
デービス演じるのは人気俳優ヒュー・ジャックマンですが、
そんな彼の首から睾丸がぶら下がっている絵面は面白いというより、ちょっと不気味。
睾丸を見て動揺しまくるベス演じるケイト・ウィンスレットのリアクションが面白いです。
全エピソードの中でも最も豪華俳優の共演で、本作の目玉となる1本かな。

「Homeschooled」
前述した、なんだか不愉快な1本です。
サマンサとロバートの息子ケビンは、学校に行かず在宅学習しています。
両親は彼に学校生活も疑似体験させる名目で、陰惨なイジメを経験させたり、
母親がファーストキスしたりすて、その結果息子は頭がおかしくなってしまうという話。
完全な虐待で、全然笑えずかなり気分が悪かったです。
母親サマンサを演じるのは実力派人気女優のナオミ·ワッツです。

「The Proposition」
恋人関係のジュリーとダグですが、ある日ジュリーが「ウンチかけて」と言い出します。
どうやらスカトロが好きなようで、ダグは戸惑いながらも望みを叶えてあげようとするも、
「ウンチ(Poop)」を「クソ(Shit)」と言ってしまい、彼女はショックを受け家出。
追いかける彼は車に轢かれ、我慢していた排泄物を撒き散らす、という話。
排泄物系の下ネタが苦手なボクとしては、あまり面白くなかったかな。
…というか、これで笑える人がいるんでしょうか?
キャストもアンナ・ファリスとクリス・プラット夫妻ですが、正直地味です。

「Veronica」
スーパーで働く青年ニールが、店内アナウンスしていると、
そこに元恋人のヴェロニカがやってきて、ちょっとエロい痴話喧嘩になります。
しかし店内アナウンスのカフが上がりっぱなしで、その内容は店中に響き渡り…。
これも何が面白いのか、ちょっと理解しにくい話でした。
ヴェロニカ演じるのは若手人気女優エマ・ストーンですが、
他の出演俳優に比べると、彼女だけ扱いが優しい気がします。
なんか中途半端な内容だったし、あまり過激な台詞にはNGが出たんでしょうか?

「Superhero Speed Dating」
人気俳優の出演もありませんが、アメコミ映画ファンとして最も期待した1本です。
ゴッサム・シティでカップリング・パーティが行われ、そこにロビンが参加します。
スーパーマンの恋人ロイスや、スーパーガール、ワンダーウーマンも参加していますが、
ロビンはことごとく玉砕してしまいます。
そこにバットマンがアドバイスにやってくるのですが、それでも全く上手く行かず…。
バットマンはその会場でペンギンを発見、さっそくやっつけようとしますが、
ペンギンはスーパーガールを人質に取り爆弾をチラつかせます。
ロビンの活躍で見事ペンギンを倒し、彼はスーパーガールとキスできましたが、
なんとスーパーガールはリドラーの変装で…、という話です。
DCコミックのアメコミヒーローのパロディですが、内容はともかく、
ヒーローとヴィランのクロスオーバーというだけで楽しかったです。
正真正銘のクロスオーバー『ジャスティスリーグ』が待たれます。

「iBabe」
「iPod」的なMP3プレーヤー「iBabe」が発売されるが、
なんとその形は等身大のセクシーな裸のブロンド美女です。
(カラーバリエーションで、黒人女性バージョンも新発売。)
それを買った青少年が、「iBabe」の陰部に指やペニスを突っ込んでしまうのですが、
陰部の中には冷却ファンがあり、それにより切断事故が多発します。
リチャード・ギア演じるメーカーの取締役は、それを防ぐための会議を開く、という話。
バカバカしいけど、妙にあり得そうな話で面白かったです。
こんな下品なネタをやるなんてリチャード・ギアのイメージなかったので新鮮でした。

「Machine Kids」
自販機やコピー機の中には子供がいるから、機械は大切に扱ってね。
という「機械の中の児童虐待防止協会」の啓発CMです。
面白くもないし、意味不明。

「Middleschool Date」
中学生カップルのネイサンとアマンダが、放課後自宅でテレビを見ていると、
急にアマンダに初潮がきてしまいます。
そこにネイサンの兄や父もやってきますが、男たちはどう対処していいかわからず、
とにかくタンポンの代わりになるものを探すが…、という話。
これもバカバカしい内容ですが、実際に男だと月経の対処法なんてわからないですよね。
アマンダ演じるのは子役上がりの人気若手女優クロエ・グレース・モレッツ。
モレッツちゃんは日本の宣伝では大きく扱われてますが、本国の方だと
ネイサンの兄役のクリストファー・ミンツ=プラッセの方がこの話のメインみたいです。
彼は『キック・アス』のレッド・ミスト役で、今日全米公開の『キック・アス2』でも、
モレッツちゃんと共演しているみたいですよ。

「Tampax」
前話「Middleschool Date」の劇中劇的な形で挿入される1本。
海で遊んでいた2人の女性のうちの1人がサメに襲われるという内容のタンポンのCMです。
生理の血の臭いでサメが寄ってきたけど、一方のタンポンは防水加工だったってオチ?
面白くもないし、意味不明。

「Happy Birthday」
友達の誕生日プレゼントにレプラコーン(アイルランドの妖精)を捕まえたピート。
レプラコーンは捕まったら金貨をくれるはずなのに、何も出さないので拷問します。
そこへレプラコーンの兄が襲撃してきますが、結局ピートは2匹とも殺し、
大量の金貨をゲットするという話。
フェアリーの登場したりと、やたらファンタジックな物語ですが、面白くはないかな。
見どころはレプラコーンをジェラルド・バトラーが演じていることくらいか。

「Truth or Dare」
レストランで海外版王様ゲーム「真実か挑戦か」に興じるドナルドとエミリー。
より刺激を求め、挑戦の命令内容がどんどんエスカレートし、
ついには豊胸手術とか整形手術とか、取り返しのつかないことに…、という話。
もう少しマイルドにすれば、普通にロマコメとして成立しそうな物語です。
エミリー演じるのはハル・ベリーですが、彼女は年々残念な感じになりますね…。

「Victory’s Glory」
黒人差別が酷かった1959年、ある黒人高校バスケ部は白人高校と対戦することになるが、
黒人選手たちは初めての白人選手との試合に怖じ気づいてしまい…。
しかしコーチは「バスケは黒人だから勝てる」と独自の理論を展開します。
実際に試合すると1対103で圧勝し…、という話。
一種のエスニックジョークだろうと思いますが、ちょっと面白味が理解しにくいかな。

「Beezel」
ネコのビーズルだけがアニメで描かれた、ロジャーラビット的な演出の物語です。
劇中でも言われてますがビーズルはガーフィルドの出来そこないみたいな感じ。
雄ネコですが、飼い主の男性アリソンのことが性的に大好きで、
アリソンの恋人エイミーのことは邪魔だと思っています。
ある日、エイミーはアリソンの水着写真でオナニーしているビーズルを発見し、
この気持ち悪いネコを追い出してほしいとアリソンに迫ります。
アリソンがエイミーを選んだため、ビーズルは余所に引き取られることになるが、
お別れの日に、ビーズルは車でエイミーを轢き殺そうとしますが、彼女から反撃され…。
ところがそれを見た近所の子供たちは「ネコが大人にイジメられてる」と勘違いし、
エイミーは子供たちにリンチされ、ビーズルはアリソンのもとに戻る、という話です。
マスコット的な動物キャラがド変態だったという設定は『テッド』ぽい感じで、
なかなか面白かったように思います。

以上で、日本公開版の全エピソードの感想終わりです。
こうして振り返ってみると、面白かったのは3本くらいで、
やっぱりイマイチなエピソードの方が多いかな。
豪華キャストの共演と言っても、オムニバスなので共演シーンは少なく、
個々の出番も少ないので、それほど豪華な感じもしなかったし…。
それでも、そんなに駄作だと感じなかったのは、あの自虐的な宣伝のせいで、
ほとんど期待せずに観れたためかもしれません。
これだけ批評家からの評価が低いと、本年度のラジー賞で、
本作が何部門にノミネートされるのか楽しみです。

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