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SHORT PEACE

今日は発売を楽しみにしていたゲーム『逆転裁判5』の発売日でした。
amazonで注文したんだけど、前回注文したゲームは発売日の2日後に届いたので、
『逆転裁判5』も今日中に届くことは期待してなかったのですが、
帰宅したらちゃんと郵便受けに突っ込まれていました。
前回と同じ日本郵便の「ゆうメール」での配達なのに、今回は早く届いて嬉しいです。
でもゆうメールは取り扱いが雑で、「折り曲げ厳禁」って書いてあるのに、
梱包のダンボールをベコベコに折り曲げて、郵便受けに無理やり捻じ込まれてます。
まぁ投函口から抜き取れる状態よりは無理矢理でも突っ込まれている方がマシですが、
ウチにはちゃんと宅配ボックスが設置してあるんだから利用してほしいものです。
やっぱり日本郵便は宅配業者ではなく郵便屋だから、意地でも郵便受けに入れるのかな?
配達のスピードも不安定だし、荷物の扱いも酷いので、
日本郵便が配送するようになってからamazonの利用回数は激減しました。

なお『逆転裁判5』ですが、帰宅後さっそくプレイして、さっき第一章が終わりました。
正直、前作は全く面白くなかったのですが、本作は今のところいい感じです。

ということで、今日はゲームと親和性の高い映画の感想です。

SHORT PEACE
ショートピース SHORT PEACE

2013年7月20日公開。
大友克洋ら4人のアニメーション作家が競作したオムニバス。

18世紀。小さなほこらで古道具のモノノケに出会った男は、その道具を修理することに(『九十九』)。18世紀の江戸。お若は幼なじみの松吉への思いが募り、情念から大火事を引き起こしてしまう(『火要鎮』)。戦国時代の東北。空から現れた鬼に似た化け物と神秘的な白熊が激突する(『GAMBO』)。近未来、砂漠の廃虚となった東京。戦車型無人兵器と戦っていた小隊はピンチを迎え……(『武器よさらば』)。



本作は大友克洋、森田修平、安藤裕章、カトキハジメの4人が監督した短編と、
森本晃司によるオープニングアニメーションで構成されたオムニバスです。
アニメ業界に疎いボクは、大友監督以外全く知らない監督ですが、
本作自体も大友監督が自信のネームバリューを使って、
自分を慕う後輩をフックアップする意図があるのだと思います。
でも折角なら、短編オムニバスより大友監督の長編アニメが観たかったかも。
未だに四半世紀も前の『AKIRA』が代表作だなんて、大友監督は寡作にもほどがあり、
たしかに『AKIRA』は当時としては革新的で、未だにその偉業は語り継がれていますが、
それ以来(興行的に失敗した)『スチームボーイ』くらいしか目立った作品がないので、
大友監督の才能が現在でも通用するのかは甚だ疑問です。
もう還暦目前らしいし、長編アニメに取り組む意欲も失って、
後継者育成に注力するため、オムニバスの制作に取り組んだのかも?
(一応、長編用に温めている企画はあるそうですが…。)

でも、やっぱり短編ってなんか物足りないですよね。
本作は4本の短編アニメとオープニングアニメを併せても68分しかなく、
単純計算で1本の短編あたり十数分しかありません。
これではロクなストーリーなんて描けるはずもなく、
本作もとてもシンプルなストーリーばかりのオムニバスになっています。
逆に尺が短く濃縮されるので、映像のインパクトを残すのには向いていそうですが、
ボクは映画はストーリー重視なので、映像だけが売りだと物足りないです。
たしかにちょっと変わった画風の作品もあって、技術的にはスゴイかもしれないけど、
そこに価値を見出せるのは同業者かアニメ通くらいのものです。
ストーリーが弱いので、監督としての作家性を感じられず、
「この監督の次回作を観たい」という感情は湧いてきませんでした。

とりあえず、4本の短編の感想をそれぞれ書きたいと思いますが、
まずは森本晃司によるオープニングアニメの感想から。
アニメのオープニングなんていうから、てっきり主題歌でもあるのかと思いましたが、
普通にかなり短めの短編アニメが流されました。
ある少女が友達とかくれんぼをしていると、いつの間にか月に来ていて、
月の兎を追い掛けて、宇宙船みたいなものに乗り込むと、そこには幻想的な世界が…、
みたいな内容で、他の4本の短編とも何の関係もありませんでした。
これでオープニングと言えるのか疑問ですが、短編とも言えないほど短いので、
オープニング扱いにしただけのようにも思います。
少女のパンツが見えてしまっていること意外に特に特筆すべきこともなかったですが、
その少女の声は、お騒がせ子役のはるかぜちゃんこと春名風花が担当しているようです。
以下、4本の短編の感想ですが、ストーリーが薄いので短めです。

九十九
九十九

監督・脚本は森田修平。
江戸時代、深い山中で道に迷った男は、雨宿りに入った祠で、
捨てられたボロボロの傘や古い反物の怨念から生まれた付喪神に遭遇します。
男は驚くどころか、彼らを修繕し、怨念を鎮めてしまうという話です。
ちょっと変わった妖怪退治で面白いとも思いましたが、
最後に現れた修繕不能なガラクタの付喪神に対する対処方法が微妙でした。
「御苦労さま」と労っただけで鎮まるなら、傘や反物の時もそれで済むはず。
3R+Rの合言葉「MOTTAINAI」がテーマですが、本作のRはリユースとリスペクトだけ。
「御苦労さま」とリスペクトで終わらせる前に、リサイクルもできるはずです。
そもそも江戸時代の人は、傘が破れたり反物が傷んだ程度では捨てたりしません。
映像はフル3DCGでなかなかよかったです。

火要鎮
火要鎮

監督・脚本は大友克洋で、このオムニバスのメイン的な短編です。
江戸時代、望まぬ縁談を持ちかけられた娘が、思いを寄せる火消しと会うために、
自ら屋敷に火を付けるという話で、恋人に会いたい一心で放火事件を起こすという、
歌舞伎や浄瑠璃でお馴染みの『八百屋お七』のような古典的な物語です。
なのでストーリーとしてはベタなものですが、映像は興味深かったです。
当時の風俗を俯瞰で描いた洛中洛外図のようなタッチの映像でなかなか斬新でした。
しかし火事のシーンなど中盤以降は普通の画角になってしまい残念…。
たかだか十数分の短編なんだから、最後まで洛中洛外図風で統一する気概がほしいです。

GAMBO
ガンポ

監督は安藤裕章ですが、脚本は『キル・ビル』でアニメパートを担当した石井克人です。
キャラデザは細田守作品を多く手掛ける貞本義行と、本作中最も豪華な制作陣ですね。
戦国時代末期、東北地方の山中に恐ろしい鬼が出現し、近くの村の娘たちをさらっていく。
最後に残された村の娘カオは、人の言葉を理解する白熊ガンボに助けてくれと頼み、
ガンボは鬼と対決する、という話です。
森で出会った熊さんが少女を守るために頑張るという何だか心温まる話ですが、
3DCGを手描き風にレンダリングした映像は、エログロでけっこう際どいです。
鬼はかなり醜い姿をしていますが、どうやら宇宙人のようで、
地球人の女性を攫って孕ませ、鬼の子を産まそうとしています。
展開がシンプルすぎるが、設定的には面白いので、長編化した方がいいかも。
ラストは「これが本当のベアハッグか」って感じでした。

武器よさらば
武器よさらば

監督・脚本はカトキハジメで、大友克洋の漫画を原作にしているようです。
近未来の廃墟と化した東京の町に、武装した5人の小隊がある任務を帯びてやってくる。
しかし自律戦車ゴングと遭遇し激しい戦闘になる、という話です。
戦争が終結し、不発弾など街に残された危険な兵器を除去する
SF版『ハートロッカー』のような物語だと思います。
けっこう意外なオチで、なかなか笑えるのですが、
他の短編3本が時代ものだったのに、これだけが近未来の設定で、
どうせなら時代もので統一すればいいのにと思ってしまいました。
そもそもこのオムニバスは「日本」がテーマなのに、
本作は舞台が日本というだけで全く日本的な内容ではないです。
まぁロボットSFというのはある意味日本的ですが、時代ものとはベクトルが違います。
むしろ「日本=時代もの」と考える、他の監督が安易すぎるのか…。

以上で4本の短編の感想終わりです。
面白かった順だと『GAMBO』『火要鎮』『九十九』『武器よさらば』かな。
『火要鎮』『九十九』はアヌシー国際アニメーション映画祭の短編部門に出品されました。
アヌシー映画祭はカンヌ映画祭から独立した世界最大の国際アニメ映画祭ですが、
本作を作ったのも、数年前にアヌシー映画祭を見に行った大友監督が、
「自分もここにチャレンジしたい」と思ったのがキッカケなんだとか。
そして実際にチャレンジしたわけですね。
両作ともグランプリであるクリスタル賞の受賞はなりませんでしたが、
このチャレンジ精神は他の日本アニメの制作者にも見習ってほしいです。
日本はアニメ大国を自負しているくせに、なかなか国際的な場で勝負しようとせず、
井の中の蛙というか内弁慶というか、情けなくてみっともないと思っていたので、
例え今回はチェコのアニメに負けたと言えども、そのチャレンジには敬意を表したいです。

なんでも本作『SHORT PEACE』には5本目の作品があるらしいのですが、
『月極蘭子のいちばん長い日』というタイトルのその作品は、
短編アニメではなくテレビゲームなんだとか…。
ちょっとよくわからない展開で、そのゲームも手に取ることはないでしょうが、
劇場版の次回作も出来れば作りたいという意向もあるそうです。
本作の参加者は大友監督に影響を受けた人ばかりだからか作風が偏りがちなので、
次はもっと幅広く参加者を募ってもいいかもしれませんね。

関連作の感想
鬼神伝

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