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ダークスカイズ

『サイレントヒル』『V/H/S』『悪魔のいけにえ』、
そして今日の記事でホラー映画の感想、4連続投稿になります。
暑さの厳しい日が続き、ホラー映画の季節になったということでしょう。
「NO HORROR FILM, NO SUMMER」「ホラー映画の夏、日本の夏」ですね。
だけどよく見たら海外のホラーばかりで、全然「日本の夏」っぽくないかも…。
もっと日本映画も夏はホラー映画を沢山作ってほしいな、なんて思いながらも、
和製ホラーってちょっとジメジメした内容のものが多いから、
ジメジメした日本の夏には向かないかも?…なんてことも思いました。
でも今週末公開の和製ホラー『不安の種』はかなり面白そうな予感です。

ということで、今日は海外ホラー映画の4連続最後の感想です。
次に書く記事は、きっとホラー映画じゃない予定です。

ダークスカイズ
Dark Skies

2013年7月6日日本公開。
『パラノーマル・アクティビティ』シリーズのプロデューサーが製作したホラー。

夫のダニエル(ジョシュ・ハミルトン)が失業中であるものの、その妻レイシー(ケリー・ラッセル)の稼ぎで長男ジェシー(ダコタ・ゴヨ)と次男のサム(ケイダン・ロケット)を懸命に育てているバレット一家。そんなある日、レイシーは奇妙な耳鳴りに襲われ、家の中に何かが潜んでいるのを感じ取る。それを機に家族が怪異現象にさらされるようになり、精神的にも追い詰められていく。一向に消えようとしない不気味な気配の正体を突き止めようと、ダニエルは6台の監視カメラで家の中の様子を録画することに。(シネマトゥデイより)



本作は全米初登場6位と、かなり微妙な成績だった作品ですが、
予告編がかなり面白そう(怖そう)だったため、期待して観に行きました。
冒頭で「宇宙に存在するのは我々だけなのか違うのか、そのどちらも恐ろしい」と、
ナントカさんの発言が引用されて始まるのですが、
それを見て初めて、本作がSFホラー映画だったのだと知りました。
『パラノーマル・アクティビティ』や『インシディアス』の製作者が手掛けているので、
てっきり悪霊系ホラーだと思っていたので意外でしたが、
演出や展開は悪霊系ホラーの方法論に則った仕上がりだと感じます。
ただ怪奇現象の元凶が、悪魔か宇宙人かの違いという印象ですね。
でも出来れば始めに宇宙人オチだとバラさない方がよかったんじゃないかな。
「悪魔の仕業だと思ってたら宇宙人かよ!」って方が意外性があって面白かったはずです。

主人公は父ダニエル、母レイシー、長男ジェシー、次男サミーの4人家族のバレット家。
ある日レイシーは、家に何者かが侵入して食べ物を食い漁った痕跡を発見します。
翌日もキッチンに瓶缶が幾何学的に積み上げられているのも発見し、
夜間に侵入者がいるのではと考え、ホームセキュリティを設置します。
その夜、案の定セキュリティのセンサーが反応し、警報が鳴りますが、
どのドアや窓にも何者かが潜入した痕跡はなく…。
しかし家中の全ての写真立てから、写真が抜き取られており…。
ダニエルは警察に通報しますが、警官は息子らの悪戯ではないかと相手にしてくれません。
彼らが息子らに問い詰めてみると、次男サミーが「サンドマンの仕業だ」と言い…。

サンドマンとは目玉を食べる妖怪で、怪奇小説『闇から生まれた物語』に出てきます。
サミーはその本を兄に読んでもらってから、サンドマンの悪夢を見るようになり、
サンドマンがサミーの「見えない友達」になったのです。
目玉を奪う妖怪といえば、サンドマンじゃなくてザントマンの間違いでは?
…と思ったら、ザントマンはドイツの妖怪で、英語読みだとサンドマンで合ってるみたい。
ザントマンは世界的に有名ですが、あまりホラー映画で扱われる妖怪ではないので、
なかなか興味深かったのですが、正体は宇宙人だとわかってますからね…。
宇宙人オチでも構わないけど、もう少しザントマンで引っ張ってくれたらいいのに。

サンドマンの話をしてからというもの、サミーの様子がどんどんおかしくなり、
公園で遊んでいる最中に、お漏らしして大声で叫ぶなど奇行が目立ち、
両親は心の病気を心配して、彼にセラピーを受けさせようかと考えます。
しかし父ダニエルは「セラピー代が勿体ない」と渋るのです。
設計士だったダニエルは失業中で、一家は財政的に厳しい状態で、
ホームセキュリティの設置のためケーブルテレビを解約するほど困窮していますが、
就職面接も上手くいかず、夫婦関係も険悪になっています。
これでは子供たちが心の病気になってもおかしくない家庭環境です。
まぁ実際は心の病気ではなく、宇宙人の仕業なわけですが…。

しかし結局サミーがセラピーを受けることはありませんが、それは節約のためではなく、
800羽のムクドリが家に突っ込んで窓に激突して死ぬなど、
怪奇現象が酷くなり、母レイシーが超常的な力の仕業を疑い始めたからです。
ある夜、彼女はサミーの寝室で、ついにサンドマンと遭遇します。
電気を付けると姿を消してしまったためシルエットしか確認できませんでしたが、
頭が大きく、四肢は長細く、ひょろっと背が高い、ベタな宇宙人の人影でした。
正直ボクもそのシーンまでは、悪魔か妖怪か宇宙人の仕業か半信半疑でしたが、
完全に宇宙人が元凶であると確信しました。
不思議なもので、怪奇現象の正体が宇宙人だとわかってしまうと、
SF映画感が強くなって、ホラー映画としての怖さは薄れてしまいますね。
なので本作は、あまり怖くない、比較的初心者向けのホラー映画だと思います。
グロ描写もほとんどないので、家族で観れるホラー映画だと言いたいところですが、
劇中でポルノビデオの映像が流れたりするので、家族だと気まずいかもね。

ダニエルはサミーの異変の正体を探るため、家に監視カメラを仕掛けます。
まるで『パラノーマル・アクティビティ』のような展開になりますが、
録画映像には謎の映像の乱れくらいで、特に大したものは映りませんでした。
お金もないのに6台も監視カメラを設置するよりも、
サミーと一緒の部屋で寝た方が手軽で効果的だと思うんですけどね。
しかし異変が起こるのはサミーだけではなくなります。
母レイシーは仕事で売り物件の内覧中に意識が飛び、ガラス戸に頭突きを繰り返します。
父ダニエルは就寝中に夢遊病のように徘徊し、裏庭に出て鼻血を噴射します。
兄ジェシーは森で酷い耳鳴りがして大絶叫し、病院に担ぎ込まれます。
この手のホラーで、家族全員に異変が起こるってのは珍しいですよね。
入院したジェシーの体には幾何学的な焼き鏝の痕があり、サミーも全身痣だらけで、
医者やご近所さんから虐待を疑われ、児童保護局にも目を付けられます。
なんだかリアルな展開ですが、もう踏んだり蹴ったりですね。

その奇行で休職を余儀なくされたレイシーは、ネットで「鳥の大量死」を調べます。
地磁気の影響説や、政府の極秘兵器による陰謀説など、いろんな説がヒットしますが、
彼女が最も信憑性を感じたのがSFオカルトサイトの宇宙人説です。
彼女たちはそのサイトの管理人ポラードに相談することにします。
ポラード曰く、宇宙人にはグレイズ、インセクトイズ、レプティリアンズの3種類あり、
今回のケースがグレイズの可能性が高いということです。
グレイズというのは所謂グレイ・エイリアンで、人型宇宙人のことです。
ちなみにインセクトイズは昆虫型、レプティリアンズとは爬虫類型のことです。
グレイズは目的は不明だが地球人の研究や人体実験をしているようで、
地球人一家を対象にして、最後には初めに目を付けた1人をアブダクションします。
はじめに異変が起こったのはサミーだから、サミーが拉致対象と考えられます。
それに対抗する方法はただひとつ、家族が一丸となり、とことん抵抗することです。
そうすればグレイズは「こいつらは面倒な実験対象だ」と考え、
与しやすい他の地球人を実験対象に変えることがあるそうです。
なんだか悪徳商法のセールスマンみたいですね。

ダイエルたちは抵抗するために散弾銃を買い、凶暴な番犬も飼います。
しかし思春期の長男ジェシーは「宇宙人と戦うなんてイカレてる」と非協力的です。
でも女友達に諭されて、渋々協力することになります。
グレイズから必死でサミーを守る家族ですが、実は彼らの狙いはジェシーで…。
この展開は本作のどんでん返しだけど、正直予想通りでした。
たしかに異変が起こるのも彼が最後だし、ずっと普通に振る舞ってたし、
終盤まで重要な出番もありませんでしたが、伏線が露骨すぎて簡単に予想できます。
決定的なのは彼の体に現れた幾何学的な焼き鏝の痕ですね。
その幾何学模様は「選ばれた者の印」と劇中で明示されているので疑う余地ないです。
まぁそれは言及されているわけではなく、オカルトサイトに文字が一瞬映るだけなので、
字幕で見ていなければ見逃しているところだったかもしれませんが…。
あと、ジェシーを演じている子役が『リアル・スティール』のダコタ・ゴヨなので、
絶対あんな端役なわけがないと思ってたしね。

ホラー映画のマナーで撮られたSF映画という意味では興味深くもあったけど、
ちょっと詰め込みすぎなのに詰めの甘さは否めず、
ホラー映画としてもSF映画としても中途半端だった印象です。
結局抵抗むなしくジェシーはアブダクションされるし、
ダニエルとレイシーはジェシー失踪事件の容疑者にされるしで、バッドエンドだったけど、
最後に僅かに期待が持てる展開のお陰で、鑑賞後感はなかなかよかったようにも思います。
結果的にはそこそこ楽しめた作品でしたが、冒頭の宇宙人オチのネタバレがなければ、
もっと楽しめたはずと思うと悔やまれますね。

本作の製作者が手掛けた作品の感想
妖精ファイター
パラノーマル・アクティビティ
パラノーマル・アクティビティ2
インシディアス
フッテージ
欲望のバージニア

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