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ワイルド・スピード EURO MISSION

日本のTPP交渉参加にあたり、アメリカで公聴会が行われたそうですが、
農業関係者などから、参加に懸念の声が上がっているTPPですが、
日本だけでなくアメリカでもTPP参加に懸念を持っている人もいるみたいです。
それは言うまでもなくアメリカの自動車業界ですが、日本車に関税がかけられなれば、
自国でアメ車が売れなくなるかもしれないし、危機感を持つのも当然です。
アメリカの自動車会社は「日本は円安をやめろ」とか「関税は30年維持しろ」とか、
自分勝手なことを言ってますが、たしか自動車関税の先送りって決まってましたよね。
結局、日本が譲歩する不平等条約になりそうな気がします。

ボクはTPPの是非はよくわかりませんが、自動車関税は無くした方がいいと思います。
それは日本車がもっとアメリカで売れたらいいと思っているのではなくて、
アメ車が好きなので、日本でもっとアメ車に出会える機会が増えてほしいからです。
日本の自動車業界は「アメリカの自動車会社は日本人の好みに応えてない」
「アメ車は小型車が少ないから日本で売れない」と言っていますが、
ボクはむしろアメ車のマッスルなところが大好きです。
新型のシボレー・カマロとか、めっちゃかっこいいですよね。
日本車にもいいものはいっぱいあるし、それは誇りに思っているけど、
世界一売れてるトヨタ車の中には、一台も欲しい車はないです。

ということで、今日はアメ車が海外で活躍する物語の感想です。

ワイルド・スピード EURO MISSION
Fast Furious 6

2013年7月6日日本公開。
大人気カーアクション『ワイルド・スピード』シリーズ第6弾。

リオデジャネイロの犯罪王から100億円を、まんまと奪い取ったドミニク(ヴィン・ディーゼル)。その後、逃亡し続けていたドミニクだったが、世界中で犯罪行為に手を染める巨大犯罪組織を追うFBI特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)に協力を依頼される。ホブスの話によると、その犯罪組織に関わっているのは、ドミニクの死んだはずの元恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)だった。(シネマトゥデイより)



前作『ワイルド・スピード MEGA MAX』は、
ユニバーサル映画史上最高のオープニング記録を叩き出し、
全米で2億ドル越えの記録的な大ヒットとなりましたが、
その続編となる本作は、その記録を更に超える大ヒットを記録し、
現時点で2億3000万ドルの興収を上げ、目下記録更新中です。
そんなオープニング成績を出せるということは、それだけ待ち望まれた続編ということで、
本シリーズがどれだけ人気があるのかがわかりますね。
ボクも前作を観終わった時から、続編をめちゃめちゃ楽しみにしていました。

シリーズ6作目となる本作ですが、シリーズの位置付けとしては、
4作目『ワイルド・スピード MAX』から始まった「ドミニク三部作」の完結編です。
すでに7作目の製作が始まっており、早くも来年には公開になるそうですが、
次回作は、3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』からメガホンを取っていた
ジャスティン・リン監督は降板するそうで、シリーズもこれで一区切りといった感じです。
東京を舞台にした3作目は、外伝的で全くヒットせず、シリーズの黒歴史化してましたが、
リン監督は本作で3作目を後日談と位置付けることで、上手く辻褄を合せています。
ボクは3作目も好きだったので、ちゃんとシリーズの流れに組み込んでくれて嬉しいし、
立つ鳥跡を濁さずって感じの、とてもよくできた完結編で感心しました。

内容も前作よりもパワーアップし、かなり面白い作品に仕上がっています。
アクションのハードさにも磨きがかかり、更にド派手な映像になりました。
前作同様シリーズの主要キャラは総登場し、新キャラも追加されます。
完結編に相応しい豪華な内容で、とても楽しめたのですが、文句なしな出来かと言えば…。
たしかにアクション映画としては、最高の作品だと思ったのですが、
シリーズのファンとして、シリーズの方向性にちょっと首を傾げるところも…。

まず、カーアクション映画シリーズとして、これでいいのかと思うところがあります。
たしかに普通のアクション映画に比べたら、カーアクションの割合はかなり多いものの、
肉弾戦や銃撃戦など、普通の戦闘アクションシーンもかなり増えました。
これは前作から強まった傾向ですが、その元凶はドゥエイン・ジョンソンの登用でしょう。
元格闘家で現アクション俳優の彼が主要キャラとしてキャスティングされたことで、
肉弾戦のアクションシーンが増えましたが、更に本作でその傾向は強まり、
『エージェント・マロリー』で映画初主演した女性格闘家ジーナ・カラーノや、
インドネシアの格闘家ジョー・タスリムらが新たにキャスティングされました。
彼らがキャスティングされること自体に文句はないのですが、
彼らは肉体派なので、カーアクションはあまりしないんですよね…。
(彼らは車にもコダワリがなく、愛車は支給品の軍用車両ナビスターです。)
その彼らを活躍させるために、アクションの半分近くを肉弾戦や銃撃戦に割くことに…。
ボクが本シリーズを好きになったのは、カーアクション映画だったためなので、
その傾向はあまり喜ばしいことではなかったです。
まぁアクションシーンの時間はシリーズ最長な気がしたので、
カーアクションの時間自体はそんなに減っていないのかもしれませんが、
肉弾戦なんてやってる暇があれば、もっとカーアクションを増やしてほしかったです。
ただ世の中にはカーアクションが好きな人ばかりではないので、
普通のアクションを増やすことで、多くの人に見てもらえるようになったのかも?

カーアクション映画の本シリーズの主役は自動車だったはずですが、
人気が出るにつれて、人間のキャストに注目が集まるようになりました。
シリーズ1作目の時なんて、主要キャストはほとんど無名の俳優でしたが、
シリーズを重ね、今ではみんな大人気キャラクターです。
そうなってくると、自動車よりも人間キャラを重視するようになるのは必然です。
前作で人気俳優ドゥエイン・ジョンソンの登用も人間キャラのテコ入れでしょう。
キャラが人気者になるのはいいことだけど、本作は自動車を蔑ろにしすぎな気がします。
本作の自動車は人間ドラマを描く上での道具に過ぎず、
自動車自体のエピソードがほとんどないんですよね…。
なんでこのキャラがこの車種に乗っているのかとか、自動車へのコダワリが薄く、
ただ高級車でカーアクションするだけになってしまっています。

本作では物語の舞台が欧州に移りますが、欧州と言えば歴史ある自動車の宝庫です。
東京舞台の3作目では日産やマツダのスポコンカーが大活躍したように、
欧州が舞台なら欧州の名だたる高級車がもっと活躍してもいいはず。
たしかにBMWやベンツやポルシェなどの高級ドイツ車や、
フェラーリやランボルギーニなどの高級イタリア車も登場するにはしますが、
カーチェイスでちゃんと活躍したのは、イギリス車ジェンセン・インターセプターくらい。
同車にはレティが乗り、ロンドンでドミニクとストリートレースを繰り広げるのですが、
ドミニクが乗っているのはアメ車ダッジ・チャージャーです。
まぁドミニクの愛車はシリーズ一貫してダッジ・チャージャーなので、
それが彼の個性ですが、本作のダッジ・チャージャー・デイトナはどうかな?
あまりアメリカン・マッスルっぽくないし、赤い車体はドミニクらしくないような…。
しかもその車体は、ロンドンのオークションで手に入れたような展開なので、
わざわざ欧州でアメ車を手に入れるっていうのもちょっとね…。

らしくないといえば、準主役のブライアンです。
彼は今まで一貫して日本車、特にニッサンGT-Rを愛好しており、
日本人として彼にはとても好意を抱いていたのですが、
本作でも冒頭のドミニクとのレース(ドライブ?)でGT-Rに乗ってはいたものの、
その後はBMW、フォード・エスコート、アルファロメオと、欧州車に浮気しまくりで…。
まぁ欧州が舞台の本作のコンセプトには相応しい乗り換えだとは思うけど、やはり残念。
特に本シリーズは、3作目まではスポコンカーのストリートレースの映画だったので、
スポコンカー大国の日本の自動車が中心だっただけに、本作で登場する日本車が、
冒頭のGT-Rだけになってしまったのは、ちょっと寂しいです。
3作目出身のハンくらいは、日本のスポコンカーに乗ってくれてもいいと思ったけど、
彼は自動車どころか、バイク(ハーレーダビッドソン)が本作の愛車みたいだし…。
(サン・カン演じるハンは韓国人と思っていたけど、どうも中国人の設定みたいですね。)
まぁブライアンは生まれたばかりの息子ジャックにGT-Rのミニカーをあげたり、
いろいろ浮気したものの、最後にはGT-Rに戻った感じなので、少し安心しました。

日本車だろうとアメ車だろうと欧州車だろうと、
有名な人気車種がカーアクションするシーンは楽しいものですが、
本作で最もインパクトを残した自動車は、映画のために作られたオリジナルカーで…。
敵の犯罪組織のボス、ショウの逃走用の改造車なのですが、
フリップカーと呼ばれ、フロントが鋼鉄のスロープになっており、
相手の車の下に潜り込み、ひっくり返すことができる凶悪な車です。
そんな実在しない車はSFのマシーンと同じで、
実在の車同士で戦うのが魅力のひとつであるカーアクション映画としては…。
それにこの車をひっくり返すという能力ですが、たしかにインパクトはあるものの、
同じようなことを先達て公開された『ラストスタンド』でもやってました。
しかもそんなスロープ付きの改造車ではなく、車高の低い実在の車種コルベットZR1でね。
それが本当にできるならオリジナルカーなんて必要ないし、
せめて実際の車種をその痕跡がわかる程度に改造したものにしてほしかったです。

劇中でローマンが、フリップカーのことを「『007』みたいな車」と称しますが、
『007』といえば、ショウはボンドカーでお馴染みのアストンマーチンにも乗ってました。
でもショウはフリップカーの他にも変な乗り物ばかりに乗るので、
アストンマーチンの活躍の場はないに等しく、残念でした。
その変な乗り物と言うのが、まさかの戦車です。
元英国陸軍特殊空挺部隊少佐だった彼は、戦車部隊を率いていた経験もあり、
NATO軍の輸送隊から戦車を奪い、ドミニクたちと公道でチェイスしますが、
周囲の車は全て踏み潰すし、火砲は発射するし、もうカーチェイスの域を超えてます。
でもフリップカーも戦車も、一応車ですが、極めつけは大型輸送機の登場です。
飛行機相手に車でバトルするなんて、たしかに面白い展開ではあるものの、
ちょっと現実味が無さすぎて、もうカーアクション映画とは言えません。
それこそ『007』みたいなスパイ映画なら、こんなシーンもありですが…。

長くなりましたが自動車関係の話はこの辺にして、そろそろ物語の感想に入ります。
ネタバレもしちゃうのでご注意を。

モスクワでロシア軍の車両が襲われ、衛星部品が持ち去られる事件が発生し、
外交保安部のホブス捜査官は、国際犯罪組織のボス、ショウの犯行と断定します。
ショウを捕まえるには、凄腕のチームが必要だと考えた彼は、
前作の金庫強盗事件で敵対していた犯罪者ドミニクのチームに手助けを頼むのです。
なんとショウの組織には、ドミニクの恋人で前々作で死んだはずのレティがおり、
彼はチームを招集し、レティ奪還のためホブスに手を貸すことになります。
前作の敵同士が同じ目的のため手を組む、ありがちながら燃える展開ですね。
ブライアン、ローマン、テズ、ハン、ジゼルと、再び主要キャラが集結するのも熱いです。
そこにホブスも合流するんだから更に熱いですが、
新メンバーとして、ホブスの部下である女性捜査官ライリーも加わります。
女性メンバーがジゼルだけだから、ライリーを加えたのかなと思いましたが、
ドミニクの現恋人エレナと、ブライアンの妻ミアは亡命先のカナリア諸島でお留守番で、
実際にはチーム全員集合じゃないんですよね。

当時FBIのブライアンの依頼で、麻薬組織に潜入捜査し、殺されたはずのレティですが、
なんと記憶を失いながらも生きており、ショウの犯罪組織に拾われたようです。
記憶喪失というのはちょっと安易な設定だと思いましたが、
ショウの組織に加わる経緯には、前々作から繋がるある重大な秘密があり、
シリーズとしての流れを活かした展開は、ファンとしても楽しめました。
組織のボスであるショウですが、軍の情報を一時的に遮断するデバイス
「ナイトシェード」を作るための部品を、軍やインターポールから盗んでいるようです。
敵の車体に引っ付けるだけでエンジン停止させる電子チップなんかも持っており、
なんだかSF染みたハイテクな犯罪組織のようですね。
ショウは兄貴から「正確さが重要」という掟を学んでおり、それに則って行動しますが、
そのため組織もパーツの交換が可能な機械のようなものと考えているため、
部下の死にも無関心な冷酷な男で、チームを家族と考えるドミニクとは正反対です。
しかしメンバー構成は、なぜか共通点があるのが面白いです。

NATO軍の襲撃したショウを捕まえ、レティも奪還したドミニクたちですが、
ショウの手下に留守番中のミアが拉致られており、ショウをやむなく解放します。
ドミニクの捨て身の救出に心を打たれたレティは、記憶は戻らないながらも、
彼らのチームに残ることになりますが、なんとホブスの部下ライリーはショウのスパイで…。
うーん、この展開は全く予想していませんでした…。
ウォータールー駅でレティと戦った時も、あんなに頑張ってたのに、まさか裏切り者とは…。
クライマックスでもレティと再戦することになりますが、駅の時とは立場が逆転してますね。
ショウを一度解放するも、ミア救出のために、再びショウを追い掛けるドミニクたち。
ショウは飛行機で逃走しようとしますが、チーム一丸となって離陸を阻止します。
ここがクライマックスなのですが、メンバーが多いだけに同時多発的にバトルが始まり、
ちょっとゴチャゴチャと忙しない印象を受けました。

ミアを救出し、ショウやライリーを倒して、一件落着です。
彼らには恩赦が与えられ、前作での金庫強盗の罪も問われなくなり、
みんなでアメリカに戻って、平穏に暮らせるようになります。
ただドミニクとレティがヨリを戻したことで、彼と別れることになったエレナは気の毒。
もともとロス市警だった彼女は恩赦を受けて復職したみたいですが…。
もうひとり気の毒なのが、ショウとの戦闘で恋仲のジゼルが死んでしまったハンです。
彼は傷心のうちにジゼルと一緒に住むつもりだった東京に向かいます。
そんなハンのその後の物語が3作目『~TOKYO DRIFT』なわけです。
ハンはその3作目で、ストリートレースの末、交通事故で死ぬわけですが、
そのシーンが本作のポストクレジットで流され、そこで衝撃の展開が…!
事故の時にハンの乗っていたマツダRX-7と接触したベンツは、
一般車両だと思われていましたが、実は意図的に起こされた殺人事件だったのです。
ベンツに乗っていた謎の男の正体は、ショウに例の掟を教えた彼の兄貴で、
たぶん弟の復讐で、ドミニクに対する見せしめとしてハンを殺したのでしょう。

しかし、そんな急展開がサプライズなわけではありません。
その男を演じていたのが、なんとジェイソン・ステイサムだったのです!
ジェイソン・ステイサムといえば、本作と双璧をなす人気カーアクション映画
『トランス・ポーター』シリーズの主演俳優ですよ。
(事故を起こした車がアウディじゃなかったのが悔やまれますね。)
それが『ワイルド・スピード』シリーズに合流したとなれば、
カーアクション映画ファンとしては狂喜乱舞したくなるほど堪らない展開です。
もう次回作はカーアクション俳優の『エクスペンダブルズ』状態です。
3作目の最後にドミニクが東京にやってきましたが、ショウの兄貴とそれも関係ありそう。
ドミニク演じるヴィン・ディーゼル曰く、続編の舞台の一部に東京も含むとか。
東京舞台でステイサム合流だなんて、これは断然楽しみになってきました。

でも次回作は来月にも撮影が始まり、来年の7月11日には全米公開されるみたいで、
このタイトすぎるスケジュールにはちょっと不安を感じます。
監督の交代し、次からはジェームズ・ワン監督がメガホンを取るとか…。
アジア人監督という意味ではリン監督と同じですが、彼ってホラー映画の監督ですよね?
カーアクションなんてちゃんと撮れるのか心配です。
車に轢かれて血肉が飛び散るような『ソウ』さながらのスラッシャーな演出や、
ハンの怨霊が化けて出るようなオカルト映画にならなければいいのですが…。
でも彼は短期間でも低予算でもそれなりのものを撮れる監督でもあるので、
予算もキャストもインフレしすぎたシリーズを一度リセットするにはいい機会なのかも。

シリーズの感想
ワイルドスピードMAX
ワイルド・スピード MEGA MAX

関連作の感想
トランスポーター3 アンリミテッド
ラストスタンド
逃走車

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  • 2013/07/23(火) 02:35:48 |
  • |
  • #
  • [ 編集 ]

ご指摘ありがとうございます。
訂正しました。

  • 2013/07/23(火) 05:27:55 |
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