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探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

全米では『アイアンマン3』が史上2位のオープニング成績を叩き出す快進撃ですが、
日本では『名探偵コナン』が4週連続で首位を獲得しています。
今年の『名探偵コナン』の勢いはいつになく凄いです。
『アイアンマン3』が大ヒットするのはわかる気がするんですが、
レギュラー放送の視聴率がそれほどいいわけでもない『名探偵コナン』が、
映画の時だけこんなに集客できるというのはちょっと不思議ですね。

ということで、今日は4週目の『名探偵コナン』に敗れ、
惜しくも2位スタートとなった探偵もの映画の感想です。

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
探偵はBARにいる2

2013年5月11日公開。
大泉洋主演で東直己の小説を映画化した『探偵はBARにいる』のシリーズ第2作。

探偵(大泉洋)がよく行くショーパブの従業員で、友達でもあるオカマのマサコちゃんが殺害される。捜査が進まない中、「マサコちゃんは政界の闇に触れて殺された」といううわさを耳にした探偵のもとに、彼を尾行してきた女から事件究明の依頼が舞い込む。友達の死の真相を探るため、探偵と相棒の高田(松田龍平)は、再び札幌ススキノを駆け巡る。(シネマトゥデイより)



前作『探偵はBARにいる』は、昨今の邦画では珍しいハードボイルドな作風で、
本当に面白いミステリー映画だと感心させられました。
世間的にも好評を博し、シリーズ化への期待感も沸き上がりました。
それから1年と8カ月、ついに続編である本作が公開となり、
ボクもかなり期待して観に行きました。
…が、本作は前作を大幅に下回る出来でした。

そう感じた理由はいろいろありましたが、特に大きな要因は3つです。
ひとつは前作では売りのひとつに思えたバディ・ムービー感が薄れたことです。
原作の小説シリーズを読んだこともなかったボクが前作を観に行ったキッカケは、
イチ推し俳優のひとりだった松田龍平が出演しているからでした。
それも大泉洋演じる主人公の相棒役で、実質W主演状態だったと思います。
前作はそんなデコボココンビの2人が、協力して事件を解決する物語だったのに、
本作では松田龍平演じる相棒の高田は単なる戦闘要員といった感じで、
ほぼ大泉洋演じる主人公の探偵を中心に物語が進行してしまいます。
本作は完全に大泉洋の単独主演状態で、大泉洋は嫌いというわけでもないですが、
松田龍平の扱いに大いに不満を感じてしまいました。
エンドロールで本作の原作のタイトルが「探偵はひとりぼっち」だと知り、
ひとりぼっちだから相棒が活躍しない内容になったのかと少し納得しましたが…。

二つ目の要因はキャラクターの魅力の無さです。
高田を含め、前作から続投するキャラを活かしきれていないこともさることながら、
新登場のキャラクターがかなり弱い気がします。特に敵キャラです。
前作にはかなり強力なキャラの殺し屋が登場し、展開に華を添えていましたが、
本作にはそういう人物はおらず、事件を追うだけの展開が地味です。
これではシリーズの売りのひとつだと思われるアクションシーンも、
強力な敵キャラがいないためにイマイチ盛り上がりません。
数だけが取り柄の武装した一般人との大乱闘なんて退屈なだけです。
その武装集団が探偵たちを襲ってくる理由もどうにも納得できません。

(ちょっとネタバレになります。)

彼らは探偵が追う殺人事件の容疑者である代議士・橡脇孝一郎の支持者たちで、
橡脇のスキャンダルを暴こうとする探偵を自発的に潰そうとしているのです。
でも堅気である彼らが、自分が支持する政治家を守るために、
バットやナイフで人殺しまでしようとするなんて、あり得ないです。
橡脇孝一郎には実在のモデルがいるらしく、ボクには誰だかわかりませんが、
北海道の大物代議士と言えばたぶんあの人でしょう。
地元に強引に公共事業を持ってくるような古いタイプの政治家であれば、
血の気の多い土建屋が自らの利権のために探偵を襲うことはあり得ます。
しかし本作で橡脇が支持されているのは「反原発」を掲げているからです。
反原発のために街の商店主や交通整理の人が殺人に手を染めるはずはないです。
というか、タイムリーな原発ネタを取り入れたかったのだろうけど、
ボクも反原発なので、反原発支持の人々を暴徒のように描かれるのは不愉快です。

三つ目の要因は、二つ目のキャラクターにも関係するのですが、
探偵が追う殺人事件の被害者であるマサコのキャラが酷いことです。
いや、キャラというよりも問題はまず配役ですね。
オカマのホステスであるマサコを演じるのはガッレジセールのゴリですが、
コントやコメディでよくカマ役をしている彼だけに、
ネタ臭が強いというか、ちょっとふざけているような印象を受けます。
みんなから愛されるキャラで、友人である彼女(彼?)の無念を晴らすため、
探偵はマサコ殺しの犯人を探し始めるという展開なので、
観客もマサコに対して好意を持たないと物語に感情移入できません。
なのにあんなふざけたキャラ(配役)では、殺されても同情もできないし、
マサコ殺しの真相なんてどうでもいいと思えてしまい、物語が楽しめません。
もし篠井英介がマサコ役だったら、また違った印象だったかもしれません。

それに作中の探偵自身も、どこまでマサコのことを想っていたかも微妙です。
なにしろ彼は、マサコが殺されてから3カ月間、
女作ってサルみたいにセックス三昧な生活をしていたんですからね。
本当に友達が殺されたら、探偵だったら何を置いても捜査するでしょ。
3カ月も放っておいて、女にふられてやることもないから事件を捜査して、
そんな態度で「仲間だろ」なんて友情を語られても、全然説得力ないです。

以上の要因でイマイチな印象を受けた本作ですが、
前作よりも少ないながらも探偵と相棒の絡みは笑えるところもあったし、
殺人事件の真相(犯人)も意外だったので全く楽しめないこともありませんでした。
真犯人の顛末など、ちょっと後味の悪さもあるけど、
ヒロインである弓子とマサコの関係など、ちょっと感動できるエピソードもあったし。
前作には及ばないまでも、それなりにはヒットすると思うし、
また続編も製作されるだろうから、また次に期待したいと思います。

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探偵はBARにいる

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